アレルギー性・アトピー性湿疹
湿疹は単純なものではなく、アレルギー性やアトピー性と言われるもの、老人性のホルモン不足が原因のもの等、原因が複雑なものが多いものです。アレルギー性と言うのは、偏食などが原因の虚弱体質もあり、アトピーとは『不可解』と言う意味の言葉とか、原因さえ解らぬ皮膚炎症ですから、少々痒みを押える塗り薬などは全くの気休めとしか言えません。馬油を使った場合も、よく効く人と効かぬ人とあり、苦心しました。特に困難だったのは、医師にかかって、
副腎皮質ホルモン入り軟膏を使い、それを連用している中に益々悪化している人でした。このホルモンクリームは、最初は著効があるそうです。しかし、再発の度に効力が薄れ、最後は全く効かなくなり、症状も大層悪くなっています。ホルモン軟膏を使って2〜3日で治癒する程度の炎症ならば問題ありませんが、アレルギー性やアトピー性の湿疹は短期間で治るものではありませんから、使うべきではありません。
このような時は、体質改善の考えで、
《梅雲丹》の併用をお推めし、何とか馬油で治して来ましたが、ごく最近、馬油に桧油を微量配合して実験しました所、見事に著効を出しました。桧油配合の馬油は、ソンバーユ(尊馬油)ヒノキという名で、間もなく市販される筈です(昭和63年より市販開始)。さらに、シソエキスやシソオイルなどを配合したものも研究中です。ともあれ、アレルギーとかアトピー等は単に皮膚表面の疾患と考えずに、食物のバランスに気を配ったり、家の中のダニ排除をしたり、洗剤を石鹸系に切り替えたり、大体の原因(アレルゲン)の廃除をせねばなりません。

老人性湿疹
原因不明で、六十歳を過ぎた頃に多い、大変体が痒くなる皮膚炎です。更年期症状とも言えるもので、馬油も有効ですが、他に著効を出すものを紹介します。
硼酸が皮膚の毛穴を開く作用をするので、老廃物を分泌排出させれば良いのではないかと考え、病院も温泉も全く効果が無く一年以上苦しんでいた老人を、硼酸を溶かし混ぜた風呂に入れましたら、入浴四、五回(三日間)で、粘っこい液を汗のように吹き出して完治してしまったことがあります。(家庭の風呂に硼酸二百gを溶かします。)